今日の松音日記

まとめブログの転載料は50万円。絶対にだ。

筋トレ嫌いなメンヘラが圧倒的パワーを手に入れた話

なんだかんだで筋トレ記事かもしれない(挨拶)

 

◯トレーニングジムの何が楽しいんだ。

鮭が繁殖期になると川上を目指すように、アラサーになると男たちはおもむろにトレーニングジムに通い出す。

 

効率的なトレーニング方法を酒の肴にし、ロカボ高タンパク質理論を崇め奉り、筋肉痛の痛みに恋をする。

 

そして大半が途中で諦める。まだ無事上流へ辿り着く鮭の方が多い。

 

なぜなのか。何故トレーニングジムに通うのか。金に余裕が出てきて体力の低下とお腹の肉が気になってきたからそれが男の性-さが-ってやつだからだ。女の「楽して痩せたい」と男の「楽してマッチョになりたい」は永遠のテーマだ。日本人が「急いては事を仕損じる」の意味を理解するのはまだ先の話。

 

かくいう僕も半年だけトレーニングジムに通っていた。半年続けば良い方?いや、後半はランニングマシンを程よい速さでブン回しひたすらアマゾンプライムの『SPEC』と『Fate/Zero』観てただけなので実質半年も続いていない。当時実質無職だったのにも関わらず週2くらいでしか通っていなかった。

 

筋トレはつらい。そもそも基本的に一人で行動出来ない僕が無言で重いウエイトを持ち上げるだけの作業に耐えられるはずがない。ウエイトトレーニングの何が楽しいのだ。まだエジプトでピラミッド建設してた方が建設的だ。

 

根本的な性格として自分にも他人にも甘いのに、自分のキャパシティ以上のウエイトで鍛えないとトレーニングにならない筋トレが続くわけがないのだ。誰だって自分が一番かわいい。いくら継続は力なりとはいえ、翌日筋肉痛が起きない無意味なエクササイズを続ける前にさっさと飽きてよかった。

 

そんなわけで例に漏れず「趣味:筋トレ」の肩書きを持つ川上に辿り着いた鮭になれなかった僕は、半年間のトレーニングで「筋トレはつまらない」「『SPEC』と『Fate / Zero』はマジで面白い」という2つの知識を得て退会することとなった。ウェイバーは実質主人公だし、城田優のイケメンなのに気持ち悪いと感じる演技は見事だった。

 

◯寂しすぎて自暴自棄になった。

ここからが本題。ざっと5、6年前。僕は前職で名古屋に飛ばされた。

 

当時静岡より東に友達がいなかった僕は絶望した。孤独だ。この世で最も恐ろしい状況は、金が無いことでも四肢が切断されることでも一生シュークリームが食べれない状況でもない。遊ぶ友達が一人もいないというのが最強の絶望だ。めちゃくちゃ断りたかったが、幹部コース爆進中だっため腸をズタズタにして承諾した。その数年後に退職したわけだが。

 

運と器用さにステータスを全振りしていたおかげで環境と友人に恵まれ、結果的には名古屋に行って良かった思っているが当時は仮面ライダーウィザードも匙を投げるくらいとにかく絶望だった。

 

きっかけは名古屋に来て2周間くらい経過して、よくわからない友達作ろうサークルのイベントに足を運んだ事だった。つまるところうさんくさい集団が企画した街コンで、少数参加した女性に大勢の男性が群がり、残されたイケてない男性がお互いを慰め合う残念極まりないイベントだった。僕はもちろん後者だった。

 

そこでとある男性の話を聞いた。

 

「最近キックボクシングを始めたんですよ」

 

それだけ。正直内容は覚えていない。キックボクシングなんて剃り込み入れためちゃくちゃ怖いムキムキのヤンキーがやってるスポーツだ(完全なる独断と偏見)。怖すぎる。そんなところ行こうものなら僕みたいなオタクはいいカモにされてしまう。薄暗いジムに入った途端、いきなりリングに立たされて死ぬまでサンドバッグだ。当時マジでそんなこと考えていた。

 

というわけで僕は翌週近場のキックボクシングジムへ行った。

 

寂しすぎて人生なんてどうでもよくなっていたのだ。

 

それくらいデンジャラスな環境に身を晒して死んだらそれで終わり、生き残ったら何か変わるかもしれない。

 

まずは体験入学をした。その日、格闘技なんて少林寺拳法を2、3年やってただけのオタクは自分よりも遥かに軽いイケメンのミット越しのおそらく手加減をした蹴りで情けなく吹っ飛ばされた。確かな厚みのあるキックミット越しに日常生活では味わうことの無い衝撃が体に伝わる。骨が軋む音がする。めちゃくちゃ痛い。これは直接食らったら死ぬ。これは死ぬ。Twitterアイコンは雪歩だ。この超絶可愛いアイコンのまま死んでいくのだ。死んでないけど。

 

というわけで僕はその場で入会を決めた。

 

そうだ。僕はMだ。いや、「マゾ」のMじゃなくて、「メンヘラ」のMだ。あとBだ。「バカ」のB。

 

別にリストカットとかするわけでもドラッグキメるわけでもライブ会場の受付で大泣するようなタイプではないが、寂しい時に鬱ツイート連打してしまうタイプのメンヘラだ(アイマスの時みたく万が一バズったらガチメンヘラ勢から「そんなんメンヘラじゃねえよ」ってボッコボコにされる)。

 

テンプレみたいなメンヘラがリスカして生の実感を得るみたいなのを、キックボクシングに見出してしまったのだ。フィジカルタイプの自傷メンヘラが誕生した瞬間である。

 

ちなみに殴られるのは好きだけど、相手を攻撃しても特に快感とかは無かった。怪我させてしまったら申し訳ないし。

 

◯キックボクシング生活が始まった。

会社を定時で上がれた日にボクシングジムへ行く生活が始まった(頻度としては週一くらい)。

 

まず、先述していた薄暗いジムのイメージは完全に誤解で、EXILEのオーディションに落ちた奴ばかりいると思っていたジムは、ボクササイズ目的で入会するサラリーマンや若い女性も多いわりとアットホームな場所だった(後にたまたまそこが初心者歓迎の明るいオープンなところだっただけで、現在通っているガチ勢ばっかの恐ろしいジムもあることを知る)。

 

そのジムの練習方法は、基本的に二人でペアになって交互に基礎基本的な打撃を練習するスタイルだった。

 

だがメンヘラを拗らせていた僕は同じくらいの実力を持った初心者ではなく、積極的に格上の経験者と組みに行った。僕と同程度の初心者から打撃を受けてもスリルを味わえなかったからだ。アグロコミュ障だったのでベビベビベイビベイビベイビベイビベイベーと身の程知らずに格上とペアを組みに行った。気を抜けば大怪我するマジでヤバい打撃を受けたかった。アドレナリンやらドーパミンみたいなのがドバドバ出てめっちゃ楽しかった。週末付近に格上に殴られ、週末筋肉痛に悶える生活を送った。正直筋肉痛は快感だった。

 

楽しい。殴られるのは楽しい。メンヘラがリスカをする気持ちがわかった。生の実感は快感である。もしかしたら正規の筋トレをキチンとしている人たちもメンヘラなのかもしれない。マッスルのMはメンヘラのM。

 

気付いた。メンヘラこそ格闘技をやるべきである。それも打撃系の。リスカと違って世間からもそこまで悪くならないし、リスカと同じくらい生きる実感が湧いてくる。元気百倍メンヘラマン(当社比)。格闘技術がつくので自分をゴミのように捨てた元彼元カノを素手で殺せるようになる。どうせ復讐するなら包丁とかじゃなくて己の肉体でもって復讐した方が達成感あると思う(真に受けるなよ)。

 

◯シュウちゃん。私、成長してる

キックボクシングを初めて1年くらいが経過したところで自分の体型の変化に気づく。

 

去年着ていた服が着れない。

 

太ったというのもある。それも間違いなくある。週一で焼き肉を奢ってくれて、お昼休みにシュークリームを買ってきてくれる上司のせいでめちゃくちゃ肥えたというのは間違いなくある。でもウエストが増えてデニムのチャックが絞まらないとかそういうレベルではない。長袖に腕が通らない。アウターの胸周りのボタンが止まらない。4年ほど前に購入して1、2回だけ着た水着は太腿で止まって履けなくなった(これは多分縮んだせい)。スーツも最終的に全部買い換えた。財布が痛い。

 

自分だとよくわからないが、めちゃくちゃ体格が変わっていたようだ。関東に帰って久しぶりに会った友人に「作画が変わった」と言われた。具体的に言うと名古屋に来て最終的に体重が15キロ増えた。

 

ここで現代における筋肉トレーニング理論をおさらいしよう。

・筋トレの基本は超回復。短時間高負荷のトレーニングで筋繊維をズタズタにして72時間回復させることで筋肉量を増やそう!

超回復にはタンパク質の摂取が大事。お肉を食べよう!

 

おわかりだろうか。

 

自分が相手を殴っている際は疲れたら当然ペースは落ちるが、殴られている時はそうはいかない。気を抜けばシャレにならない怪我をする。故にどんなに疲れていようが必死で相手の攻撃を受け続けなければいけない。相手は遥か格上。当然ながら自分の限界など余裕で超える。

 

もはや部下を食わせるのが趣味と言えるレベルで僕に焼き肉を奢ってくれる上司。酒をあまり飲まない僕は居酒屋でモリモリ肉系のつまみを食べていたので、それを含めると週一ペースの焼き肉(実質)はわりとガチだった。

 

おまけに行っているのはただの筋トレではない。言うなれば毎週暴力に身を晒しているようなものだ。興奮作用以上に自分の脳が痛みに対する危機感を持っていたせいか、その環境に適応するために体が物凄い勢いで脂肪と筋肉を蓄えていった。

 

とどのつまり、僕はプラシーボ効果を付与した非常に高効率な筋力トレーニングを行っていたのだ。脂肪もガッツリついているためバキバキのマッスルボディではなくしょぼいプロレスラー体型なのが残念だが。

胸筋とか触ったらムキムキだけど腹はモチモチだ。二年かけてガチ勢の打撃にも耐える筋力と脂肪を備えた防御力特化のタフなサンドバッグが誕生した。結局サンドバッグかよ!!!

 

◯さぁ、キックボクシングを始めよう

さて、諸事情で一年のブランクが生じたが、キックボクシングを初めて四年目になった。

別に試合に出るわけでもないし、ランニング等で体力づくりをしているわけではないのでスタミナはからっきし、毎回ヘロヘロになっているがそれでも続いているのでこれがジャスティス。

 

どんなに仕事がつらくてもスパーリングしている間はそのことを忘れられる。そんな余計なこと考えてたら顔面にパンチが飛んでくるし。

 

相手の打撃を受けているだけで勝手に筋肉痛になるレベルの筋トレができる(語弊)。

 

そう考えるとキックボクシングは最高の筋力トレーニングなのではないだろうか。楽しく体が鍛えられる。健康的に自傷行為が出来る。なんて素晴らしいんだ。

 

さぁ、全国のメンヘラとアラサーのみんな。トレーニングジムで筋肉痛が発生しない無意味な筋トレなんかやってる暇があったらキックボクシングを始めよう。

僕と一緒に「格闘スキルを持ったメンヘラ」というめちゃくちゃタチの悪い存在になろう。健康的でより良いメンヘラライフを。

 

 

 

 

 

おまけ

◯筋肉は全てを解決するのか

「筋肉をつけると、『いざとなれば力ずくで葬れる』という気持ちが持てるようなのでストレスが減る」というツイートを見たことがある。

 

僕がジムに来て一番最初に相手の蹴りで吹っ飛ばされたように、練習で初心者のおっさんを蹴りで吹っ飛ばした事がある。その時に気付かされた。

 

僕は素手で相手を怪我させうる力を手に入れてしまったのだ。

 

殴られるのが主目的とはいえ腐っても4年間格闘技を続けている。ガチ勢からしたらザコに毛が生えた程度でも、一般人からしたら遥かに強くなってしまった。上記のツイートの状態になってしまったと言える。体格も変わったので、明らかに道で変なやつに絡まれなくなった。

 

危険だと思った。

 

己の身体を凶器にするという選択肢が出来てしまったのだ。昔は怖かったヤンキーやチンピラに対する恐怖が無くなった。そりゃそうだ。普段ガチで強い人間にボッコボコにされているのだから。気が強くなっている気もした。良くない。メンヘラは普段陰キャで謙虚でなければいけない。

 

「いざとなれば力ずくで葬れる」なんて考えは持つべきではない。絶対にろくなことにならない。

 

ネットでよく見る「イキリ」ではすまない。いくら素人だろうが、スポーツとして格闘技を嗜んでいる人が全員備えているであろう自制心を僕も持たねばならないと思った。

暴力で相手を服従させるなどこの世で最も愚かで醜い行為だ。絶対に行ってはいけない。身につけた格闘技を使って良いのは、「お互い合意のもと正しいルールの下でスポーツとして」「身の危険を感じた際の護身術として」「大切な人を危険から守るため」の3つだけだ(自分を捨てた元彼元カノ(ry)。

あくまで痛めつけるのは自分自身だけだ。格闘スキルを持ったメンヘラでもそこだけは絶対に守らないといけない。YES自傷行為。NO暴力。

 

つまり筋肉つけてもストレスは減らない。筋肉は全てを解決しない。仕事はつらい。